ご挨拶
日本ケミカルバイオロジー学会第17回年会が2023年5月29日(月)~31日(水)の3日間、大阪大学会館(大阪大学 豊中キャンパス)にて開催されます。
ケミカルバイオロジーという表記は1990年代に生まれ、化学の生物応用の有効性を実証することで、新たな研究分野として受入られてきました。この研究隆興の流れは欧米から生まれていますが、我が国では化学を生物学に応用する研究はそれ以前から連綿と続けられており、卓越した研究成果を発表してきました。そして、ケミカルバイオロジー研究の発展により、その有用性が再認識され、これまで異なる学会に属してきた研究者を巻き込んだ研究分野として確立されてきました。この過程で、新しい解析技術や化合物の開発により、未知の生体分子や生命現象の発見を可能とし、生命現象に対する新たな切り口を与えてきました。
日本ケミカルバイオロジー学会は、ケミカルバイオロジー研究を主題として多様な研究分野の研究者が集い、分野横断的で学際的な研究活動を行っております。本学会では、年会として毎年1回の学術集会を開催し高度な研究成果の発信と討論を通じてケミカルバイオロジーの世界的な進歩・発展を図ってきました。現在、ケミカルバイオロジー研究は日本が世界をリードする立場にあり、本学会は国際的なリーダーシップを発揮してケミカルバイオロジーの発展に引き続き尽力しております。
このような趣旨のもと、2023年度においても、小比賀聡、杉山弘、袖岡幹子、濱地格、原田慶恵、吉森保らの、多様な分野のフロントランナーの先生方をお招きして招待講演を企画し、一般講演やポスター発表を含めて、第17回年会を開催いたします。優秀な研究に対する表彰も例年同様設けることといたしております。
参加者の皆様に活発にご議論いただき、我が国のケミカルバイオロジー研究がさらに盛り上がる機会となりますよう、実行委員一同精一杯準備を進めて参る所存です。
皆様の絶大なるご支援とご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
日本ケミカルバイオロジー学会
第17回年会
年会長 菊地 和也
(大阪大学大学院工学研究科)