日本ケミカルバイオロジー学会 第19回年会 The 19th Annual Meeting of Japanese Society for Chemical Biology

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ご挨拶

日本ケミカルバイオロジー学会第19回年会が2024年6月4日(水)~6日(金)の3日間、京都大学桂キャンパスにて開催されます。

化学は元来、生活を豊かにすることが出来る学問体系です。古くはナイロンや合成ゴムなどの発明により世界は大きく変わり、その後も様々な化学的なアプローチによって生活は豊かになり、現在では身の回りを眺めてみたとき、スマホでも衣服でも化学を使っていないものを探す方が難しい時代となっています。

その中でケミカルバイオロジーとは、化学と生物学の境界領域で展開される新しい学問分野です。化学的手法や分子を用いて、生命現象のメカニズムを解明したり、制御によって生物学的システムに介入したりすることを目指しています。さらに対象を動物やヒト(患者さん)に広げることも可能であるため、ケミカルバイオロジーは基礎科学としてだけでなく、医学や薬学・農学などの応用分野にも大きな貢献が期待され、豊かで安全・安心な社会の実現に資することができる学問です。

日本ケミカルバイオロジー学会年会は、ケミカルバイオロジー領域全体に渡る最新の成果を発表し、最先端の議論や情報交換を行う国内唯一のシンポジウムです。日本ケミカルバイオロジー学会は、前身の研究会が2005年に創立されるなど、世界の中でも早くから学会組織が構築され、国内・国際シンポジウムの開催を通じて、研究交流を深めることができる学会として活動してきました。中でも毎年1回開催される年会は活動の中心であり、その発表件数は年々増えており、しかも極めてレベルの高い発表が多いため、この学会で口頭発表すること自体が若手研究者の大きな目標となっています。このような活況を呈する学会は、近年では稀であり、今後もさらなる発展が強く見込まれています。

本年会では3日間に渡って、バイオイメージング、創薬開発、細胞生物学ツール、バイオ分析、合成生物学、タンパク質・核酸・糖鎖・脂質の化学・工学など多様なトピックスの発表が、口頭とポスター形式で繰り広げられ、日本の当該分野を世界レベルに発展させるのに貢献してきました。近年では、ケミカルバイオロジー研究への関心の高まりから、本分野はますます重要性を増してきており、基礎研究から応用研究に至る幅広い分野の第一線の研究者が学問領域の枠を超え、一堂に会して成果を発表・討論する重要な場となっております。

日本ケミカルバイオロジー学会 第19回年会におきましては、Robert E. Campbell教授、岩田想教授、跡見晴幸教授、沼田圭司教授を招待講演者に迎え、また大学、企業からの第一線研究者を中心に、400名を超える参加者が集まる予定です。

参加者の皆様に活発にご議論いただき、我が国のケミカルバイオロジー研究がさらに盛り上がる機会となりますよう、実行委員一同精一杯準備を進めて参る所存です。

皆様の絶大なるご支援とご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

日本ケミカルバイオロジー学会
第19回年会
年会長 浜地 格
(京都大学 大学院工学研究科)

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