日本ケミカルバイオロジー学会は(JSCB )は、ケミカルバイオロジーという新しい研究領域を立ち上げるため、有機合成化学および生命科学領域の幅広い分野の研究者を結集して2005年に発足しました(2008年までは日本ケミカルバイオロジー研究会、2008年に日本ケミカルバイオロジー学会に改称)。爾来、長野哲雄前会長のリーダーシップの下、会員皆様の熱意と努力により、独自の学会誌を発行し会員数も800名を超える規模にまで成長しました。ケミカルバイオロジー自体も文部省科学研究費の細目分野としても認められ、新しい学問領域として確立しつつあります。

我が国で最初の大規模公的化合物ライブラリーとして、2006年に東京大学に設置された「生物機能を制御するための化合物ライブラリー機構」は、2011年に組織名を「創薬オープンイノベーションセンター」と改称され、ケミカルバイオロジーから創薬を目指す創薬等支援技術基盤プラットフォーム事業もスタートしました。ケミカルバイオロジーの種々のアイデアや技術を生かしたアカデミア創薬を可能とする研究基盤が漸く整い、産学連携による新しい創薬の仕組みが発展するものと期待されています。

昨年秋、米国エモリー大学のHaian Fu博士らの呼びかけで、各国のケミカルバイオロジー研究者がカンザスシティーに集まりました。ケミカルバイオロジーの研究分野を更に発展させるべく、世界のケミカルバイオロジー研究者が連携し、国際ケミカルバイオロジー学会(ICBS)を組織することが満場一致で決議され、ICBSの第1回国際会議が2012年10月4〜5日にボストンで開催されました。我が国のケミカルバイオロジー学会が世界でも最大規模であることが認められ、ICBSの第2回年会は2013年10月4〜5日に京都で開催されます。これを契機にケミカルバイオロジーという新しい学術分野を更に発展させ、我が国のケミカルバイオロジー研究の豊かな成果を、世界に向けて発信できれば幸いです。

日本ケミカルバイオロジー学会 第2代 会長 萩原 正敏
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